haldaneのウィスキー日記

シングルモルトを中心に酒と食を記して行く

変体仮名(2)

あずまやと言ううなぎ屋さんの看板が目に入った。「阿づ満屋」である。「うなぎ」も変体仮名になっている。

うなぎ(う奈ぎ)、あずまや(阿づ満や)、と言う、変体かなの看板
(あ、阿)
(満、ま)
(奈、な)


そう言えば、昔、昭和三十年代末頃、明治37年元旦出生(1月8日届出)の、父方の祖母が、「今は小学校で、ひらがなから教わるのかねぇ。ひらがなは難しいから、昔はカタカナから教わったもンだ。カタカナは書くのも読むのも簡単だから、、、」と言っていた。小学校に上がるか上がらないかの年だった自分は、、「この婆さんは、一体全体何を言っているのか。ひらがなの方がずっと簡単なのに」と思った記憶が鮮明に思い出される。
 
祖母は日露戦争開戦年の明治末生まれであり、もはや学校では「変体仮名」は正式には習っていない。
明治33年の小学校令改正、そして38年の施行で、変体仮名は完全に消えたのであるが、明治初年頃の教科書でも、現代かなと違うところは数点のみである。つまり、江戸期には既に変体仮名は縮小の傾向にあったようだ。(明治三十三年「小学校令」 による仮名の統一と混乱 高城弘一 著)

▽前回の変体仮名、「白山さま=白山左満」
https://blog.hatena.ne.jp/haldane/haldane.hatenablog.com/edit?entry=17680117127010196991haldane.hatenablog.com